砥部町上原町の愛媛県立とべ動物園で27日、「しろくまピースの親子環境学習inとべ動物園」(愛媛新聞社主催)があり、親子連れ約100人が絶滅危惧種のツキノワグマの学習や園内見学を通して、動物の暮らしや自然を守る心を養った。
 四国自然史科学研究センターの谷地森秀二センター長が、四国のツキノワグマはスギやヒノキなどを傷つける害獣として捕獲された歴史があり、絶滅寸前だと説明。「クマが生きていくには山の恵みを食べられる森、冬に子どもを育てるための穴が開いた大きな木が必要。愛媛にそんな自然が残っているかな」と問い掛けた。
 普段入ることができない調理棟では、職員が「野生の肉食動物は毎日エサが捕れるわけではないので、動物園では1週間に5日エサをやり2日は絶食している」と解説。参加者らはキリンのエサやりを間近で観察するなど、見学を楽しんでいた。